経営にはリスク管理が大切

リスクとは、良きにつけ悪しきにつけ、変動要因ということです。この世に固定的で不変のものは存在しません。つまり、日々変化する状況にどう立ち向かうのかということが、リスク管理なのです。

 

自分一人で事業を行っているのなら、リスク管理は頭の中だけで十分です。しかし関係者が増えて、社員もできて、という状況であれば、頭の中に置いているだけでは不十分です。クレーム対応ひとつで会社の命運を左右することもあります。きちんと事業計画を立て、それに対するリスク要因を洗い出し、対処方法を考えるということが重要なのです。

 

経営者の中には、悪いことを想定したら実現するから考えないという人がいます。言霊信仰ですね。心情的には理解できますが、経営者としては失格です。目をつぶって走ることは破滅へ突き進むことと同義です。たまたま足元をすくわれずにゴールできる経営者もいますが、そのような稀なことを期待してはいけません。悪いことにも向き合い、事実を把握し、リスクを理解し、対抗手段を準備しておくのが経営者です。

 

計画だけして歩き出さない経営者はゴールに到達できません。しかし目をつぶって走る経営者は落とし穴に落ちるのです。費用対効果を考えた事業計画とリスク計画、その上で危険でも走り出す。それこそ経営者が行うべきことなのです。

BCPとリスクマネジメント

近年、事業継続計画(BCP)を策定することを行政が勧めています。その基本的な考え方は地震や水害などの自然災害を中心とした災害を想定しての、事業の継続方法です。ただ、自然災害は頻繁に起こるものではありません。BCPに対する興味は低いのではないでしょうか。

 

ただし、経営にリスク管理が必要と書いたように、災害に限らない全体的な(広い意味での)事業継続計画は必要です。経営者の健康や後継者、核となる人材への集中度、事業場所の経営環境の変化、等々。「想定外」という言葉がありますが、本来はすべてを「想定内」にしておかなければなりません。その上で、対処できないために受忍するということはあり得るのですが。考えたくないことでも、責任ある経営者は考えましょう。

岡田経営労務事務所は

PMBOKのリスクマネジメント体系に基づき、貴社リスクの、洗い出し、危険度分析、対応策検討、に関する支援を行います。会社が生き残るためにはどうすればよいのか、現実から目をそらさず、きちんと考えませんか。